心臓大動脈弁閉鎖不全症覚書

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 昨年の秋ころから、最高血圧が140−50から150−60に上がり、また脈拍も1分間に60台後半だったのが7−80に上がるようになり「我を張らずに、そろそろ高血圧の薬を飲むころかな」と思っていた。今年の春ごろから動悸息切れが気になり始め「年なんだ」と私の年齢と、体力のなさを改めて確認していた。
 ただ病気などとは思わず「13年前の原因不明の大病後の影響」と思いあきらめていた。
5月ごろから痰が絡むようになり、寝入りばなの咳に悩まされていたが「以前にも経験した、季節変わりの一時的なアレルギーだろ」と思い医者にもいかなかった。
5月末ごろから、夜中に動悸息切れがして目が覚めることがあった。
6月2日
「これは何か私の体はおかしい」と思い、かかりつけの医院(とは言えこの2−3年は医者のお世話にはなっていなかったが)に行き、問診、レントゲンを撮ると「肺に水がたまり(これが私を悩ましていた「痰」の原因のようですが)心臓が肥大しているので、すぐ近くの内科専門のNクリニックで診てもらってください」と言われ、その足でNクリニックに行く。
またレントゲン撮影と心臓のエコーを調べて40歳そこそこのお医者さんに「心臓肥大、血液の逆流が疑われます心臓弁膜症ですね、まずは肺の水を抜いて、少しでも心臓を小さくするために利尿剤と、降圧剤を飲んでもらいます。何でこんなに酷くなるまでほっておいたのかな」と大目玉を食らう。
6月6日
 再診。
 問診、レントゲン、エコー。肺の水は減り改善が見られる。心臓はわずかだが小さくなっているようだ。「これ以上心臓が小さくならないだろうなー。そのときは外科医との相談かな」PCを見ながら医者は独り言のように言う。「外科医?、手術?。心臓の手術?」と心の中で驚いていると「これ以上あまり改善は期待できませんが次回まで様子を見ましょう」次回6月20日に予約を入れる。
6月20日
 問診、レントゲン、エコー。私の心臓はあまり改善が見られない。「最後は心臓外科医の判断になりますが、心臓の手術が必要と思います」。心臓の自覚症状がほとんど感じられないので(後で知ったんですが、心臓の病は少しずつ悪くなり痛みもないので「疲れかな」「年かな」「体力落ちたな」で見逃すことが多いようです。考えようですが、今回心臓弁膜症が見つかって「ラッキー」なのです。病気を見逃して心筋梗塞脳梗塞などの病気で死んだり寝たきりになったりすることが多いようです。私の長兄は69歳の時心筋梗塞で亡くなっています)まだこの時点では「なんと心配性の医者だろう」と思い、心臓外科手術なんて自分の問題だとは思っていませんでした。
「ここより性能の良いエコーの機械が***病院にありますから、私がその病院で診察する日が7月18日ですのでその日に***病院にきてください」
7月18日
 心臓エコー検査。***病院。
7月19日
 Nクリニック。妻同伴で。
「***病院の性能の良い機械で調べても変わりませんね、僧帽弁閉鎖不全で血液の逆流がひどいです。大動脈弁も閉鎖不全のようです、大きな病院で外科の先生と相談してみてください」
 県都の中核病院に紹介状を書いてもらい8月1日に受診することになる。