2億個の卵!全米でリコール サルモネラ食中毒で23人が発症

 2018年04月17日 15時15分
卵のサルモネラ菌で食中毒。全米で2億個をリコール(CDC)
 米食品医薬品局(FDA)は16日、ノースカロライナ州の養鶏場が生産した卵を食べた23人が相次いでサルモネラ食中毒に感染したとして、全米9つの州に対して計約2億670万個を自主回収すると発表した。
 前代未聞の大量の卵をリコールするのは、全米2位の市場規模を誇る卵農場「ローズ・エーカー・ファーム(Rose Acre Farms)」のノースカロライナ州の養鶏場から出荷した計2億674万9248個。
 この農場で生産した卵は、フロリダ州ニュージャージー州ニューヨーク州など東部を中心に全米9つの州向けに、「カントリーデイブレイク」などといった複数のブランド名で出荷されている。FDAによると、今月16日までにこの農場で生産した卵を食べた23人が、下痢や腹痛などの食中毒を発症し、このうち6人が医療機関に入院したという。
 原因はサルモネラ菌。この菌に汚染された卵を、生や加熱不十分のままで食べると、食中毒を発症。血液中に侵入した場合、心内膜炎や関節炎など重い症状を引き起こし、死に至るケースもあることから、日本や米国では、出荷前に細菌が死滅する温水で洗卵・消毒して、殻についた細菌を除去するよう義務付けられている。
 しかし、ニワトリの卵巣が感染している場合、産まれる前から卵のなかに侵入している危険性もあり、この場合は検卵時点で取り除かなければならない。
 ノースカロライナ州立大学の食品衛生の専門家ベンジャミン・チャップマン准教授は「決められた手順通りに洗卵・消毒しても、1〜2万個に1個の割合で汚染された卵が見つかる」と指摘している。そのため、食中毒感染を防ぐために、米国では卵は内部温度が71℃に達するまで、しっかり加熱するよう推奨されている。
 FDAによると、ノースカロライナ州の農場では、300万羽のニワトリが飼育されており、1日230万個の卵を生産している。今後、農務省の検査官が立ち入り調査をし、衛生状態について取り調べる方針だ。
(ハザード・ラボ)

サルモネラ食中毒は養鶏家には「恐ろしい」病気です。勿論、消費者にとってはそれ以上に怖いことかと思われます。特に玉子を生食する習慣のある日本では細心の注意が必要かと思います。
 飼料を発酵させそれを鶏に給餌すると(我が家ではそうです)玉子はサルモネラに汚染され無いと言われていますが、これも一部の学者、研究者の意見です。完全に安全とは言い切れません。
これから暖かくなりなすと「食中毒」の季節になります。
万が一、玉子がサルモネラ菌に汚染されていても、サルモネラ菌は鉄分が無いと増殖できません。玉子の白身には鉄分は含まれず、白身にとどまっていたサルモネラ菌が黄身と混ざることにより増殖します。気温が高ければその増殖のスピードは速まります。
生卵を割って、その場で食べきるならサルモネラ食中毒はあまり心配することはないと思います。不幸にもサルモネラ菌に汚染された玉子であっても食中毒をおこすことは無いと思います。
 しかしこれからの季節は、卵を割り、かき混ぜて常温で放置しておきますとサルモネラに汚染された玉子のサルモネラ菌は爆発的に増え、食中毒をおこし、最悪なときは死亡するケースもあります。自家製マヨネーズも注意が必要です。これからの季節は出来るだけ食べきれる量を作り、もし残ったら冷蔵庫で保存するようにしましょう。