鳥インフルエンザへの雑感2

この冬は鳥インフルエンザの流行が収まりません。
鳥インフルエンザからの感染を防ぐために行政指導?で鶏の放し飼の自粛が求められています。確かにこの国が東南アジア諸国や中国のように「鳥インフルエンザ完全汚染国」になったら、鶏をウイルスから隔離して飼育できる(現実は違いますが)ウインドレス鶏舎が良いように思いますが、現在の日本では果たしてウインドレスのように隔離して、閉じこめる飼育方法が優れているかは疑問があります。
今回の鳥インフルエンザ発生の養鶏場の作りは正確には分かりませんが、密飼いを疑われるブロイラー農場や(今回発生した農場だけでなく、ブロイラー飼育全てですが)餌効率を考え鶏舎内をカーテン等で塞いでいる養鶏場のようです。
平均温度が1℃下がりますと0.5-0.7gほど余計に鶏は餌を食うと言われています。冬場は鳥の体温で鶏舎内の温度を上げるために、密飼い、密封鶏舎が当たり前になっています。5℃気温が違いますと、10万場養鶏で毎日250-350kgほどの餌が違い、月で7-10トン多く餌を使うことになります。月に約4-50万円ほど餌代に違いが出ます。
 冬の密封鶏舎内は、アンモニア臭とホコリで最悪の環境です。
アンモニアで鶏は死なない、病気にもならない」とうそぶく養鶏家も多いですが「あのような最悪な環境でお前も生活してみろ」と言いたくなります。
アンモニアで鶏は病気にはなりませんが、耐病性は確実に落ちます。耐病性のない鶏群に鳥インフルエンザウイルスが侵入して、密封した鶏舎内で密飼いの鶏達がウイルスをやり取りしたら、感染力の弱い(現実には分かりませんが、私の単純な考えです)ウイルスでも発病するような気がします。
 我が家の鶏舎は覆いがありません、鶏達は寒い早朝は寒さに震えていますが、お日様と共に元気に遊びます。
「我が家では鳥インフルエンザは出ない」と言うのではありません。ウイルスが強烈に入れば発病します。お間違いないように。
 鶏に新鮮な空気を、最低限の身動きが出来る自由な空間を、鶏は利益を生む機械ではありません、鶏は生き物です。もう少し自然な環境を、良い環境を与えて下さい。
どこかの研究施設で、鳥インフルエンザの感染力を調べてみて下さい。ウインドレスや、鶏舎を覆う飼育方法と空気が自由に出入りする鶏舎との違いを、鶏の密飼いの弊害を調べてみて下さい。

【ちょっとおまけの話し】
毎週日曜日に卵を買いに来るお客さんがいます。70歳過ぎの女性で猫と一緒に生活しているようです。その猫に与えるために卵を買いに来ます。
 「ちょっと体調を崩し、近くのスーパーで卵を買ったの、黄身の色が真っ赤で猫は食べなかったの」卵の黄身の色が赤いために猫が食べなかったのではないと思います。市販の卵の持つ「臭み」だと思います。
弱者や物を言わない自然界などに不利益な部分を押しつけ、「効率的だ」と言う生活を考え直すときかと思います。