フランス・ブリュターニュ地方で、卵の値下げに激怒した養鶏農家たちが、マスクを被って変装し、20万個もの卵を投げつけて抗議した。

(日刊テラフォー)
今週火曜日の夜、怒りに燃える養鶏農家たちは、スーパーマーケットのトラック目掛けて、10万個の生卵を投げつけた。それから場所を移動すると、今度は納税局の建物にさらに追加の10万個の生卵を投げつけた。そして、
「土曜日まで毎日10万個の卵を投げつけてやる!抗議はもっと激しくなるからな!」
と言って脅した。
住民の一人は、散乱した生卵の臭いと汚れに困惑しながらも、
「確かに、彼らは要点を付いているわね。」
と養鶏農家たちの行動に賛同を示した。
この度EUで改正された法案により、鶏の生態環境を向上させることとなった。鶏を飼育するカゴは今までよりも大きく、快適にしなければならず、つまり、養鶏農家にとっては、養鶏するための費用が高騰した。それに伴って市場の卵の価格も上昇すれば問題はないのだが、逆に下がりつつある。これでは採算が取れない!と農家は憤っているのだ。
今フランスでは、30組の養鶏農家が、卵を破壊し、市場に出回る数を減らすことで、価格を上昇させようとしている。
フランスでは、2ヶ月前にも、肉の価格が下がりつつあることに抗議する酪農家たちが、パリの道路に大量の牛や豚、羊を放った。
この抗議活動が功を奏するかどうかはまだ分からないが、「大量の生卵を投げつける」という一見馬鹿げた行為の裏には、農家の深刻な財政状況が潜んでいる。
投げている物が銃器ではないからと言って、決して軽々しく見てはいけない。
【記事:りょーこ】

フランス・ブリュターニュ地方に友達がいます。30年以上前になりますが訪ねたことがあります。海が近くにあり、のどかな農村地帯で美味しい蠣を食べ、美味しいワインを飲んだ記憶が今でも鮮明です。日本の東北地方のようなのどかな農村地帯でした。
いずこも農業は厳しい環境に追いやられているようです。それにしても卵20万個の惨状は想像しただけでも臭ってきます。