TPPその3

もし日本がTPPに参加したら「三方1両得」の時代が来るのでしょうか?
始まる前から負け犬のように諦めることはないと思いますが、今までの農政、官僚、農協の行動を見ていますと、あまり期待は出来ません。彼らは農家の名前を使い「上手く」立ち回ります。
 輸入牛肉の税金を流用して作った「ビーフライン」と言う名の道路、同じくオレンジなどの柑橘類の輸入にかかる税金で「オレンジロード」、輸入鶏肉の税金では「バードライン」と、本来、国庫に入るべき税金が官僚の天下りのために不要な道路建設に使われ、本来半額以下で出来ると言われる「土地改良」(小さな水田を広げて大きくする)に、「農家のため」と国民の税金をジャブジャブと使ってきました。大金をかけて「土地改良」された水田は、「休耕田に」と笑えない話がゴロゴロ転がっているのが現代の農村です。
 私の知人が農協のすすめで、国の補助事業を使いコンバインを買うことになりました。
 1千万円からする豪華なコンバインです。国の補助が50%ですので、農家の自己負担は500万円です。知人は「儲かる」と思いつつも一寸気になり、農機具メーカーに直接値段交渉してみたら「50%引きまで致します」との返事、慌てて農協に飛び込み担当者に怒鳴り込むと、担当者は「同じ50%引きだっぺ、あんたは損しないぺ」。そうなると50%国の補助金はどこに消えるのでしょうか?
 農政、官僚、農協が農家をTPPから守ろうとするのは、自分たちが補助金で生き抜くためではないかと疑うこの頃です。
 もし違うというなら、現状の農業、農村が抱える問題に対してどのような新たな提案をされるかを、明確に指し示していただきたいものです。