廃鶏屋での勉強

 解体をお願いしておいた鶏の肉を引き取りに廃鶏屋に行って来ました。今日は特に予定もなく時間に余裕があったので、小一時間ほどプロの肉の解体技術を見て過ごしました。 「こちらはケージの鶏、こちらは平飼いの鶏、見て違いが分かるかい?」大きさは殆ど同じ鶏を台の上に並べて違いを私に聞きます。左の(ケージ)の鶏の皮膚(皮)は全体にたるんで見えます、右の鶏の皮膚は若鶏のように張りが良いです。正解のようです。
 「この鶏は栄養不良だな」鶏の毛穴の大きさが不揃いで、所々羽ねが上手く抜けていません。「これは・・地鶏だけど内臓見てみな脂肪は黄銅色だろ、配合飼料を食べさせている色だよ。良い餌を食べさせていると脂肪はきれいなクリーム色なんだが。それから内臓も余りきれいでないだろう、丁寧に鶏を飼っていればこんな事はないと思うのだが」
 シャモ、名古屋コーチン、・・地鶏と「美味しい」と言われる鶏は多いですが、名前やブランドで鶏肉は食べる物ではないようです。その鶏にどの様な餌を食べさせて、どの様に飼い(ストレスを少なく)、いつ肉にしたか(若いほど肉は軟らかいが味は薄い)により同じ銘柄の鶏でも大きく味は違うようです。
鶏肉も、堅い、軟らかい、味が薄い、味が濃い、脂っこい、味が淡泊だが深みがある、、、と色々あるようです。 鶏の銘柄に引かれるでなく、自分の味覚を研ぎ澄ませる大切さを教えられた時間でした。