「とんでも」本の話し

続けて本の話で「夏なのに、暇ねー」と言われそうです。指摘はそんなに外れていないのがちょっと悲しいです。
 『「モンスター食品」が世界を食い尽くす』と言う本を図書館から借りてきました。
 一言「酷い本です」。

本に取り上げられた内容の出典が記載されていません。通常は、図版出典、参考資料はこの本に書かれた内容を確認するために必要です。それでこそ初めてこれらの本に書かれた内容が議論の場に上る物と考えます。
 「出典が記載されていない」と言うことは、ネットの噂話を拾いましたと言われてもしかたがありません。  
最後まで読む気にはなれない本でした。疲れます。
第1章の「キング・コーン」が世界を支配する・・・・ですが、出典が記載されていないので断定は出来ませんが、このフランスの学者は曰く付きで今までも「とんでも発表」をしているようです。それに飛びついたのはスキャンダル大好きの大衆紙です。対照区も設けなかったこの雑な研究は多くの良心的な科学者により否定されています。
 落ち着いて考えてください、簡単に癌腫瘍が遺伝子組み換えの食品で出来るなら、もう遺伝子組み換えの食品は禁止され、廃棄されています。黒幕「ロックフェラー」でも押さえることは出来ません。
巨大鮭の記事も適当です。私はこのような遺伝子組み換えを良しとはしませんが、巨大鮭は雌鮭が妊娠しないことにより巨大化するようです。「この怪物鮭が海に逃げ出したら」と騒ぎますが、次世代が生まれる可能性は考えにくいです。
羽のない鶏は、今から3−40年前にもカナダで開発されました。羽の成長に必要な蛋白をセーブするためですが、そのときは開発地(カナダ)がいけませんでした。確かに蛋白はセーブできたのですが、羽がないために寒さのために熱量を多く必要としました。
 「羽のない鶏」などと人間の浅はかな欲で考えてはいけません。もし開発されても、羽のない鶏は皮が直接地面や器具に接触して、皮が痛みます。そして小さな切り傷から細菌等が侵入して鶏病の蔓延が心配されます。
殆どがこのような裏付けも無い、とんでも記事が書かれています。
このような「オカルト」的な本が出ますと、真面目に遺伝子組み換え食品の安全性について疑問を持ち、活動している人達に対して失礼です。