鶏の夏バテ

久しぶりと言いますか、今までに経験がないほど鶏の「産卵率」が下がっています。
羽毛に覆われている鶏にとっては夏は鬼門です。気温が32−3度を超えてきますと熱射病により死亡する鶏も出てきます。暑さで死亡する鶏は比較的体力がないケージ飼いの鶏に多く、平飼いの鶏はケージ飼いの鶏に比べて暑さに強く、我が家の鶏は最高気温が36−7度になっても死ぬことはありません。
 しかし夏バテはします。口を開けて、羽を広げて、砂浴びをして、日陰に逃げて、鶏達は暑い夏の日中を過ごします。西日の強い真夏の午後は、鶏の鳴き声も聞こえなくなる(鳴き声上げる元気もない)養鶏場は静寂に包まれます。
 「鶏舎の風通しを良くして、鶏の体力をつけて、餌の栄養価を良くして、餌を食べやすくして」と暑い夏のために色々と対策を取っても、夏は他の季節に比べて鶏の産卵が1割ほど下がるのを覚悟(例年のことです)して、産卵計画、販売計画を立てています。
 ところが今年は他の季節に比べて2割ほど産卵が下がっています。卵は痩せて小さくなり、そして産みません、てんやわんやの毎日です。
 原因の第1点は、例年に比べて早い梅雨入りで、例年以上にワクモの繁殖が多かったです。
 原因の第2点は、鶏種が近年の穀物の価格高騰対策で「少ない餌で卵を産むように」改良がいっそう進んでいます。ウインドレス鶏舎等で鶏を自然環境から隔離して、自然から受ける季節のストレスを軽減できるなら「少ない餌で卵を産む・・・」鶏は経済的には魅力的ですが、我が家のように春夏秋冬、暑さ寒さが当たり前のような養鶏場では、最近の高能力エリート鶏は季節の移り変わりについて行けないです。
原因の第3点は、3月11日の大地震で今まで魚粉を購入していた石巻の会社が倒壊して、緊急避難として静岡の会社から魚粉を購入しましたが、品質が良くなかったです。
 そして原因の第4点として例年以上の暑い夏、四重苦に喘いでいる我が家の鶏達です。 夏はまだまだ続きます、がんばれ、頑張れ、ガンバレ我が家の鶏達です。