鳥インフルエンザ雑感

島根、宮崎、鹿児島、愛知県と相次いで高病原性鳥インフルエンザに感染した鶏が見つかり、その他にも北海道、鳥取、福島、長野県でも鳥インフルエンザに感染した野鳥やその糞が見つかっています。日本のどの養鶏場で鳥インフルエンザが発生してもおかしくないほど、全国的な鳥インフルエンザの流行の兆しが見られます。不安です。
 今日の朝日新聞によりますと農林水産省は『鳥インフルエンザウイルスのついた野鳥などの侵入を防ぐ防鳥ネットに破れや穴がないかなど全国の養鶏場の管理・衛生状態を、都道府県に一斉点検させる方針を決めた』とでていました。
我が家の養鶏場は防鳥ネットをしていません。養鶏場のある約1反5畝(450坪)の周りに防鳥ネットを張っただけでは野鳥の侵入を防げません。当たり前のことですが、野鳥の侵入を防ぐためには上空もふさがなければなりません。450坪の広さを高さ4mほどで全面をふさぐのはなかなか難しいです。
 それ以上に問題なのは、確かに防鳥ネットで野鳥の侵入は防げると思いますが、防鳥ネットが野鳥の止まり木になり野鳥の糞は鶏舎内に落ちてくることを防ぐ方法はありません。言い訳に聞こえるかも知れませんが「養鶏場全体に野鳥の止まり木を作るよりも、何もしない方がまだ良い」と私は思っています。
 1万羽以上の鶏を飼う規模の大きな養鶏場の数は約1500−1600件です。(大規模養鶏場と呼ばれるのは100万羽以上とも言われるほど規模拡大が進んでいます)
趣味で鶏を飼う方、「趣味に毛が生えた程度」と言われる私達のような零細養鶏農家の数はその10倍から100倍ほどいると思います。
 農場全体に防鳥ネットを張り巡らし、野鳥が入れないように鶏舎をウインドレスにして(窓なし鶏舎)、徹底的に消毒をしている規模の大きな養鶏場で鳥インフルエンザが発生して、無防備に近く、数でも数十倍多い零細養鶏農家になぜ鳥インフルエンザが発生しないのでしょうか?(今日現在です、今後はわかりません)
 宮崎で今回最初に鳥インフルエンザの発生が確認された養鶏場の鶏の死亡は、鶏舎の入り口(人間が出入りする)近くだったようです。
わからないことの多い鳥インフルエンザです。