小学校に農業の時間を

梅雨、夏野菜がグングン伸びる季節です。そして草も伸びます。
 私は草取りより、草刈り機を振り回す方が好きです。鎌で「ちまちま」と畑の草取りをするより、草刈り機で畑の草を豪快に刈り倒す方が「達成感」が得られます。言い換えますと「私は草取りは嫌い」と言うことです。
 山の木の下草刈りを草刈り機で行うのは当たり前ですが、畑の草を草刈り機で刈り倒す百姓はあまり多くはありません。狭い畑で草刈り機を振り回しますから野菜の苗を斬り倒すこともあります。
 昔から「上農は草を見ずして草を取り、中農は草を見て草を取り、下農は草を見て草を取らず」と言われます、畑で「草を見て草を取らず」その上草刈り機を振り回して苗を斬り倒す私は下農の下です。
 日本のように雨の多い国は草の伸びるのも早く、小さな草が伸びる前に除草するのが作物にも、百姓の身体にも一番良いのは頭では分かっているのですが、如何せん我が儘な私の身体がついていきません。「草と戦って勝った百姓はいない」と、下農の下である私は自分を甘やかせて今日まで来てしまいました。
 百姓仕事の畑の草取りや鍬や鎌の使い方は、頭で理屈をこね始める前に身体で覚える仕事のようです。二十歳を過ぎて農業を始めることの多い「新規就農者」は、農作業の動きがぎこちなく、農作業に無駄・無理があり身体を痛める事が多いです。
 読んだ本の内容や数式や化学記号は直ぐ忘れますが、自転車乗りや車の運転など身体で覚えたことは忘れません。
 小学校で英語を教えるより、畑の草取りや鍬や鎌の使い方を教えた方が子供達の将来のためになると思います。