三笠フーズ問題

 三笠フーズ汚染米販売犯罪(事故と言うには余りにも犯罪性が高い)の被害が広がっています。食用には回さない約束の米が病院、保育園、学校給食などに使われていたようです。今回の問題は「米の不正転売」(悪意のある犯罪です)をした三笠フーズに責任があるのは当然として、農水省の責任も三笠フーズに劣らないほど重いと思います。このような汚染米を通常の仕入れ値の6分の1から7分の1と極端に安くトン当たりで1万円を切る値段で三笠フーズ売りながら、その後の米の加工先を確認しておりませんでした。なお悪いことに、これらの汚染米が食用米に転売されないように、汚染米の粉砕や着色をするという「当たり前」のことも怠っていたようです。「犯罪を推奨していた」と言われても言い返せない失態です。失態なら次に微かな希望があるのですが、、、、。
 今回の三笠フーズの「米の不正転売」で浮き上がってきた問題は
 1.「有機安全、新米、国産米」などと偽装書類と共に米を転売したら、案外簡単に汚染米は私達の食卓にのぼるようです。今回のことは本当に一部の悪徳業者だと思いますが、米を購入するスーパーの力が巨大になり、スーパーは米の仕入れ価格をできるだけ安くするために業者に価格を下げさせます。経営が厳しい業者は「古米を新米に」「通常米を有機米に」化けさせる、そんな話はよく聞きます。スーパー(生協)に影響を与えられる消費者が「どの様な米を求めるか」が問われています。安全はただでは手に入りません。
 2・ウルグアイラウンドで約束したミニマムアクセス米は限界に来ているようです。日本は米の需要の約1割ほどの77万トンを輸入しています。そして農家に対しては、国内の需給、すなわち国内のコメの生産には影響を与えないと公約して、輸入量の大半を、加工用に処分したり、海外への食糧援助用などとして保管してます。(「加工用の輸入米が食用に転売されている」と言う噂もあります。これらの量は三笠フーズと比べ物にならないほど多く、利益も莫大です。)政府保管米はミニマムアクセス米の年間輸入量の2倍以上の150万トンにまで膨れ上がり、これらの米の保管料として150億円以上の税金をつかい、尚かつカビなどの事故米が発生する確率が増えています。政府は農協の顔色をうかがうのではなく、日本の食糧自給率を考え農家と消費者と直接話し合い、日本の主食について真摯に考えて欲しいです。