中国農民のつぶやき(1)

 私は中国に行ったことはありません、中国人の知人もいません。自信を持って言うことではありませんが、中国語も話せません。中国の農村事情についても、日本の新聞やテレビで報道される一般的なことしか知りません。
 中国には13億とも、14億とも言われる人口がいます。世界の5人に一人は中国人です。その人口の約6割が農民と言われています。北の農民、南の農民。西の農民に東の農民。あの広く歴史のある中国です、日本では考えられないほど環境の違う農業があり、農民がいることでしょう。一度は中国の農村、農業を見てみたいです。
 農業や食の安全、地球環境問題等の情報がどの様に中国の農民に伝わり、彼らはそれらの情報から何を考え、何を求め、悩んでいるのでしょうか。「農作物輸入」、「農業研修生問題」、「歴史認識」など何かと反目してギクシャクすることの多い中国の農民と、顔と顔を合わせて腹を割って話してみたいとも思います。
 私達は農業問題を考えるとき、日本の気候風土に育てられた農民として考えます。そしてそれを、当たり前として疑いません。
 例えば中国からの輸入野菜についてですが、日本の農家は「あんな人件費が安い中国の農家と価格で戦えるわけがない」と思っています。現実に中国農民の人件費は安く、日本の農作物は中国からの輸入農作物に価格では勝てません。
 中国からの安い農作物や、それらを利用した加工品の輸入増大による農業収入の激減に多くの日本の農家が悩んでいます。中国の農民からこの問題を考えたら、どの様な考え方が出来るのでしょうか。
 中国に行ったこともなく、中国の農業についての知識もない私の独断と、想像と、偏見と、希望と、浅はかで単純な思いで「中国農民のつぶやき」を考えてみました。
 「あほ」などと目くじらを立てずに、大人の対応で笑読してくだされば幸いです。
勿論、フィクションです。全ては幻想のなせるフィクションです。くれぐれも大人の対応をお願いします。