韓国で鳥インフル、農水省が輸入を停止

 農林水産省は26日、韓国で弱毒タイプの鳥インフルエンザ(H7型)の発生が確認されたとして、鶏肉など家きん肉の輸入を一時停止した。
 野鳥が海を渡ってウイルスを運び込む可能性があるため、同省では、国内の養鶏場でも野鳥の侵入防止などの防疫対策を徹底するよう都道府県を通じて通知した。
 韓国では昨年11〜12月に、強毒タイプの鳥インフルエンザが相次いで発生。その後の今年1〜2月、宮崎県と岡山県の4養鶏場でも鳥インフルエンザが確認され、専門家の間では、渡り鳥によってもたらされたウイルスが原因との見方が指摘されている。
(2007年11月26日13時8分 読売新聞)

養鶏業者にとっては危険で、不安な冬の季節の到来です。鳥インフルエンザを「冬の風物詩」などと冗談でも言えませんが、近年、毎年のように冬になりますと鳥インフルエンザのニュースが新聞の紙面を賑わします。
 鳥インフルエンザは近年では、山口県京都府で猛威を振るい、そして今でも記憶に新しい今年の初めには、宮崎県と岡山県鳥インフルエンザが発生しました。
 この2回とも日本で鳥インフルエンザが猛威を振るう前に、鳥インフルエンザが韓国の養鶏場に広まり、その後、渡り鳥が日本に病原菌を持ち込み(そうだろうと言われていますが、確定する程の証拠もありません)、水辺で遊ぶ鳥インフルエンザに犯された渡り鳥の(水鳥は鳥インフルエンザの菌を保菌しますが、発病はしません)病原菌で汚染された餌や糞を身体に付けた小さな生き物(ネズミなど)や、水辺で感染した野鳥が養鶏場に鳥インフルエンザ菌を運んだと言われています。
 茨城県で発生した鳥インフルエンザは、人間が計画的に鳥インフルエンザ菌を持ち込んだと言われています。非常に犯罪性のあった事件でしたが、「犯人」を特定することがないまま、うやむやで幕が下ろされました。
鳥インフルエンザは人間のインフルエンザと同じように、ワクチンがありますが、自然界の野鳥への影響を考えて日本では使用を禁止しています。
鳥インフルエンザに罹った鶏は淘汰(殺す)されます。
 「病気の侵入を防ぐ」と言われているウインドレス鶏舎、野鳥の進入を防ぐために網で囲んだ鶏舎、鳥インフルエンザ菌に犯された野鳥の糞を殺菌するために、石灰を農場中にに散布した養鶏場(雨が降ったら石灰が流れて、環境汚染が心配されます)、鳥インフルエンザ対策が万全と思われていたこれらの養鶏場で鳥インフルエンザが発生しています。
 養鶏家であれば誰でも鳥インフルエンザの病気を出したくはありませんが、現実的には養鶏場は鳥インフルエンザを防ぐ方法は「お祈り」しかありません。確実に防ぐ方法はないと言うことです。
 皆さんにお願いです。慌てず、騒がず、デマに流されないようにしてください。
 基本的には、鳥インフルエンザウイルスに汚染された卵や鶏肉は食べても健康被害はありません。「安全です」と言って良いかと思います。勿論、このような卵や鶏肉が市場に出回ることはまれだと思います。(鳥インフルエンザに罹った鶏は数日で死亡するほど、この病気は鶏には恐ろしい病気です)
今回、韓国で発生が確認されたのは弱毒タイプの鳥インフルエンザ(H7型)です、今まで日本で騒がれている鳥インフルエンザは強毒タイプの(H5N1型)です。
参考までに「弱毒タイプ、強毒タイプ」は鶏に対してで、人間には関係がありません。