卵の賞味期限 (1)

 卵にも賞味期限があります。基本的な賞味期限は採卵日から夏は16日間、冬は28日間と決められています。スーパーなどで不特定の人達に卵を販売するときは、卵パックに賞味期限を記入し、表示しなくてはなりません。
 この賞味期限の期間は、食中毒を起こす心配のある「サルモネラ菌」の増殖が卵内で起こらない期間をベースに、季節などにより安全性を考えて決めています。
 「卵の賞味期限」は、あくまでも「卵を生食する」ときの賞味期限として決められ、賞味期限後は加熱して食べれば問題はありません。「サルモネラ菌」に汚染されていない卵(99.9%以上の卵は汚染されていません)なら、産卵1ヶ月後や2ヶ月後に生食しても食中毒などの問題を起こしませんが、楽しい話ではありません。実際に我が家から卵を購入して「お宅の卵なら安心」と言われて2−3ヶ月も生食されていた方が居りました。にわとり屋の私として「このような卵の食べ方」はお薦めできません。卵は「安全」だけを考えて食べる物ではありません。異常なくらい産卵日を気にするのも愚かですが(「卵内の炭酸ガスが抜ける産卵後4−5日の卵が一番美味しい」と言う説もあります)、生ものである卵(生きているので、日持ちはしますが)を産卵後2−3ヶ月まで生食するのも考え物です。卵は心地よく召し上がって下さい。
 「サルモネラ菌」を恐れるなら賞味期限内でも加熱して卵を食べればなお安心ですが、生卵にはエンザイム等の人間に有用な酵素もあり、完全栄養食である卵は出来るだけ生卵で食べるのが良いようです。