卵で認知症の発症を抑えられるかも? 現在進行中の実験と研究者の見込みが話題

 年をとると怖いのが認知症だ。中には「自分は大丈夫」と思って人もいるかもしれないが、誰だって発症する可能性がある。家族などにかける迷惑や心配を考えると、非常に厄介。そのため「発症を防止できることがあるなら、やっておきたい」と思っている人は多いだろう。
 そんな人は、もしかしたら卵を食事に取り入れてみると良いかもしれない。実は今、卵が認知症や物忘れの抑止に役立つ可能性があると、海外で注目を集めているのだ。その原因は、アメリカで行われている検証実験と、研究者の見込みである。
・卵と認知機能にまつわる検証実験
 アメリカ・マサチューセッツ州のタフツ大学の研究チームが、現在ある実験を行っている。卵が、記憶力や理解力などにどのような影響を与えるかを調査する実験だ。被験者は50歳以上の男女44人で、期間は6カ月。その44人を2つのグループに分け、一方には毎日卵を2つ食べてもらい、もう一方には卵を食べない生活を続けてもらっているという。
そして、それぞれのグループの記憶力、理解力、滞りなく話す能力、注意持続期間などの違いを調べる予定。なお、これらの能力の低下は、認知症の発症要因となりうるものである。
・研究者は卵の効能に強い見込み
 まだ進行中の実験とはいえ、研究チームは、「卵を食べたチームの精神状態は、著しく上昇する」という強い見込みと持っているようだ。その結果、物忘れの抑止や、認知症の発症を防止したり遅らせることに役立つかもしれないと期待されているのである。
その根拠とされているのが、卵に含まれているルチンとゼアキサンチン。これが、認知機能に影響を与えるらしい。どちらにせよ、身近な食材で認知症の発症が抑えられると証明されれば、非常に画期的。ポジティブな検証結果が出てほしいものである。
参照元:Mail Online、HuffingtonPost、ClinicalTrial.gov(英語)
執筆:和才雄一郎