卵アレルギー起きにくい卵 消費者庁「科学的根拠ない」2010年10月29日19時14分

「卵アレルギーの方にも食べて頂いている」「アレルギーの方もぜひ試して」。インターネット上にそううたって卵を売っている業者が複数あるとして、消費者庁は29日、「科学的根拠が不確かで、アレルギー患者が食べると命にかかわる恐れもある」と消費者に注意を呼びかけた。業者には各地の保健所を通じて表示や広告を見直すよう求めた。
 消費者庁は今年1月、「卵アレルギーの人が食べても大丈夫な卵」という印象を与える表示や広告のあるサイトをもつ販売業者が、少なくとも約20あることをつかみ、うち10業者について各保健所に指導を頼んだ。9月に改めて調べると、さらに6業者が同様の表示をしていた。全容の把握は難しく、保健所の指導にきちんと従わない業者もいたため、注意喚起を決めた。
 「えさや鶏の育て方に工夫した」などと記していても、科学的根拠を明示した業者は確認できなかったという。アレルギー患者も食べることができたとする「体験談」を載せた業者もあり、消費者庁は「たとえ事実でも、すべての患者にあてはまるわけではない」としている。今のところ健康被害が出たという情報は入っていないという。
 国立病院機構相模原病院の海老沢元宏・アレルギー性疾患研究部長は「卵アレルギーは卵のたんぱく質に反応するもので、どんな卵を食べても変わらない。(激しいアレルギー反応の)アナフィラキシーショックも起こりえるので、どう表示されていても卵アレルギーの人は食べるべきではない」と話している。(朝日新聞・河村克兵)




 命にも関わるアレルギー問題なのに「卵アレルギーの人が食べても大丈夫な卵」などと卵を販売するのは犯罪行為です。
 ただ、私のささやかな経験ですが「有精卵なら卵アレルギーが出なくなった」という方を何人も知っていますし、我が家の卵のお客さんでもあります。
 養鶏業の友人や知人に聞いても「有精卵で卵アレルギーが出なくなった」という話を良く聞きます。
 消費者庁が言うように「たとえ事実でも、すべての患者にあてはまるわけではない」が正しい考え方だと思います。
 現実に卵アレルギーで悩んでいる方がたくさんいます。「有精卵と卵アレルギー」の関係を科学的に解明して頂ける研究機関はないのでしょうか?
 大規模ケージ飼育(無精卵)の卵があたりまえの現在、わずかな流通量の有精卵について研究する価値もないのでしょうか?