鶏の一日と一生(5)

 このようにして産み出された受精卵を(通常販売されている卵はケージに入れられた雌鶏が産んだ無精卵です)昔は母鶏が10−15個ほどまとめて温めていたのですが、現代は孵卵器が母鶏の役を肩代わりしています。
孵卵器内は約38度で温められ、21日目に雛は自らの力(嘴)で卵の殻を割り、外に出てきます。
 雛は誕生後約2日間は腹部に包み込んでいる卵黄を栄養として消化して自らの消化器官の発達を待ちます。
 孵化後4−5ヶ月も経ちますと雛は立派な雌鶏になり卵を産み始めます。卵を産み始めてからの翌秋、日中の時間が短くなるとともに鶏は鳥屋(トヤ)につき(産卵をやめて卵を抱き始める)、子孫を残そうとします。
 このような大きな季節の流れを繰り返しながら、鶏は10−15年生きると言われています。(終わり)