田舎暮らし

都会の企業で頑張って働いてきた団塊世代の大量退職の時代を迎え、一部の農村は都会の団塊世代に「田舎暮らし」を売り出そうと頑張っています。
 「ウサギ追いしかの山、小鮒つりしかの川」と童謡の『故郷』を口ずさみ、「落葉帰根」と新たな自分たちの『故郷』探しをする団塊世代の想いと、過疎化で悩む農村の思いが『同床異夢』の型を整えながら『田舎暮らし』と言う流行を作り上げています。
 村役場はなけなしの税金をつかい(県や国の補助事業が多いですが)「自給野菜の作り方、安い宅地の紹介、古民家の斡旋」等々の特典付きで都会の団塊世代を田舎に取り込もうとしています。その村役場の後ろで百姓達は「百姓仕事は汚い、きついと言われるが、慣れればそんなことは我慢もできるし気にもならなくなる。しかし一生名刺を持てない(役職は付かない)、息子の初任給に負けそうな収入、丹誠込めて作った食べ物を“毒だ、不味い”と消費者に怒られる。都会からの蔑視にじーっと耐えて、ムラを守り、田畑を守り、ひょいっと後ろを見たら誰も百姓を継がなくなった。中学校時代の同級生が退職して街から帰ってきた。部長だ、課長だ、退職金が、年金がと秋の蝉のように騒いでいる。学校時代は俺の方が成績が良かったのに。馬鹿臭い話だ」と真実と被害妄想を混沌とさせたまま腹に仕舞い込んで貴方を待っています。
 60歳で定年して、平均して元気に動ける(働ける)のは70−75歳までです。医療も行政サービスも街に比べて格段に落ちる田舎で「貴方は何をしたいのでしょうか?」
 人生の秋(とき)を貴方はどの様に描きたいのでしょうか?
下記の本を読んで、それでも農村に「根を下ろす」と真摯に考える方、お待ちしています。私は微力ですが、貴方の思いを応援して協力いたします。

田舎暮らしに殺されない法

田舎暮らしに殺されない法