特発性顔面神経麻痺(4)

7月3日(木)5時に起きる。
この病院は各部屋にクーラーがあり、看護師が部屋の温度を設定する事になっている。気の利く看護師の時は良いのだが、細かい事におおらかな看護師の時は最悪だ。昨晩は暑くて眠れず、今朝は寒すぎて布団を掛けてふるえて目覚めた。病院で新しい病気(風邪)を貰いそうだ。私はまだ動けて文句も言えるが、多くの寝たきりの病人はただひたすら耐えているのだろうか?
点滴、読書、落語と代わり映えのしない1日だった。
7月4日(金)5時に起きる。
入院して1週間が経った。起きると共に鏡の前に立ち「あ、い、う、え、お」と発音してみる。少し改善しているようだが、左唇が殆ど動かない。
10時、点滴、今日からステロイド30mgに減らす。感心するほどここの看護師は注射が下手である。注射針を刺してから血管を探すので痛く、内出血する事もある。老人が多く、下の世話は得意なようだが。
入院の翌日から毎日、蓄尿(1日の尿をためる)している。尿の中のNaやKの量を確認しているようだ。私は平均して毎日の食事で、400mlの水分をお茶やみそ汁からとっている。1日で1200mlだ。その他に持ち込みのシモン茶を毎日1000ml飲んでいる。合計2200mlの水分に、食事に含まれる水分を足して、汗として発散する水分と、糞に含まれる水分をひいて、約2000mlが蓄尿として毎日貯まる。
7月5日(土)4時半に起きる。
口の動きも、左目の開け閉めも朝が最悪だ。点滴と共に口の動きも、左目も改善されるようだ。ステロイドが効いているようだ。
16時49分、少々大きな地震有り。隣のご老人退院。
7月6日(日)4時半に起きる。
部屋が暑くて寝苦しく、3時間ほどしか眠れなかった。しかし体調はすこぶる良い、ステロイドの効果なのだろうか?
日曜日で静かな病院のゆったりと流れる時間の中で、点滴、読書、落語。