特発性顔面神経麻痺(2)

 6月28日(土)朝5時。
 殆ど眠れない夜を過ごした。6時、採血と体温、血圧測定。その後ipodで落語を聞いて過ごす。8時、朝食。病院に入院した事を再確認させる食事だ。
 9時になり病院全体が動き出す。一階で腹部エコー、腹部CTの検査を受けて、その後病室で点滴、落語を聞いてその時間を過ごす。
 12時、昼食。暇である。左目でウインクができない、飲食中に注意をしないと口の左端からこぼれる、「あ、い、う、え、お」と言うとき口の開き方が少々右側による等のささやかな問題を抜かせば、私は至って元気だ。家からの通院でも問題無さそうに思えるが。 この病院は4階建てで、1階は受付、外来、MRI、CT、レントゲンなどの検査室にレストランがある。2階は入院患者用だ、7−80名が入院している。女性8に男性2ほどの比率と思える。寝たきりの人が8割で自分の足で歩ける人が2割ほどと思われる。そして入院患者の中で私は最年少に近いようだ。3階は長期入院患者用、4階はリハビリ等々。
 「病院」と言うと「消毒薬の臭い」と言うイメージがあったが、この病院は寝たきりの人が多いためか、2階全体が「排泄物の臭い」が充満している。致し方ないとは思いつつも、不快である。
 1階にはレストランがあり、病院を出て、歩いて数分もすればお店がある。今回の私には食事制限もなく、そして私は自由に動けて、時間も十分にある。私を取り巻く環境を病院からホテルに変える事もできるが、その様な我が儘は慎もうと思う。
 病院外は勿論、病院内もできるだけ歩き回らず、私に与えられた入院ベットの空間だけで過ごし、食事は病院食だけとして、できるだけ他人とは会わず、落語と読書で今回の入院を過ごしたいと思う。
 6時、夕食。妻と三男が来てくれた。