そろそろ春のようです

 ここ北関東でも花粉が飛び始め(幸いなことに、私は花粉症ではありません)、昨日は中国からの黄砂が今年始めて関東地方に飛来したようです。冬至の頃に比べて日の出も1時間ほど速まり、そろそろ春のようです。
 北関東のはずれのこの辺は中国からの黄砂で悩まされることはありませんが、乾燥している畑に春の強風が吹きつけ、土が舞い上がり砂塵となり、太陽の光を遮り昼間を闇夜のように変え、道を歩いている人は目をふさぎ口をとじ、車は視界を遮られ、閉めておいた家の中まで砂が入り込む、砂嵐と共に来る春です。
 「あほくさいぺぇ」と採算の合わない冬小麦の作付けは止めてしまい、とは言え夏作のために畑を害虫の住処にするわけもいかず、真面目な百姓ほど冬場はトラクターでせっせと畑を耕し「草一つ無い」きれいな畑を維持します。
 根を張り土を抑える草のない畑に、春の強風が吹きつけます。土が舞い上がります。百姓にとっては自明のことですが、世知辛い昨今「経済合理性の無い」事は百姓もやらなくなっています。
ゲートボールにいそしむ爺、婆に「日本の食糧自給率を上げるために、麦作りどうだっぺ」とお願いすれば「若いの、馬鹿こくでね。ワシらはこんなに腰が曲がるほど田畑で働いてきたべ、もう良いぺ。今はお呼びが掛かるまでの僅かな憩いのとき、野良作業の苦労なんか忘れたいぺ」と言われそうです。一度足を洗ったら二度とやりたくないのが農作業のようです。
 昔、この国の変革を求めた方々も定年を迎える年齢になりました。日本の食糧自給率、地球環境問題、農村と都市との所得格差、農村の高齢化、限界集落。多くの問題を抱えた農村が変わることで、この国が良い方向に変わる可能性があります。この国の豊かな自然を未来の子供達に託すために都会で定年を迎えた方々、農村に援農に来ませんか?。