ちゃんと首切っていない、イスラムに反する鶏肉販売で訴え

【クアラルンプール】 鶏肉卸売業社2社と大型小売チェーン1社が、ハラル(イスラム教の戒律で合法と定められた)でない鶏肉を販売したとして、ある公務員に訴えを起こされている。
訴えを起こしたのはクアラルンプール市役所職員のザイヌディン・モハマド・ジン氏。同氏は昨年10月にチェラスにあるテスコで3羽のブラック・チキンを購入、料理しようとした時に2羽がイスラム式に正しく頸動脈と気道を切られていないことに気付いた。
同氏がCKLマーケティングに確認したところ、イスラム式に屠殺をしなかったことを認めた。さらにマレーシアイスラム開発庁(DIDM)のハラルハブ部門に調査を依頼したところ、正式にこの鶏肉がハラルではないと確認された。
訴状によると、3社は職務怠慢とイスラム教信者の信用を著しく傷つけたとして訴えられており、ザイヌディン氏は特別損害賠償として1,375.77リンギ、加えて懲罰的、加重的損害賠償として500万リンギを請求している。また3社に対し、ハラル商品以外の食品の販売禁止や全ての新聞に謝罪記事を掲載することも要求している。
イスラム教では、屠殺する場合は祈りの言葉を唱えながら、鋭利なナイフで頸動脈、気道、食道を横一文字に切って行う。首を切り離してしまったり傷が穴状であったりすると、戒律に則っていないということで食することができない。(ニュー・ストレーツ・タイムズ、2月20日)


昔、アイルランドの女性が農場に尋ねてきたことがありました。
「今日は鶏でも絞めて、君の歓迎の料理でも作ろう」と私の提案に、彼女は「鶏の殺し方を見たい」と言うので、軽い気持で「良いよ」と答え準備に入りました。
 遠方からの来客。痩せた鶏で「日本人はケチだ」と言われたくなく、私の見栄と気前でまるまると肥った鶏を捕まえ、包丁を研ぎ、お湯を沸かし、準備万端。
私はいつものように鶏の頸動脈を切り放血します。鋭敏な刃物で鶏の頸動脈を切りますと殆ど痛みもなく(本当のところは鶏に聞いてみなければ分かりません)、鶏は首を切られたことを気が付かないほどです。
 4−5分後、鶏は大量出血による貧血?から1分ほど苦しみ暴れます。鶏の屠殺を見ながら、私の近くでにこやかに話していたアイルランドの女性の顔が見る間に険悪に代わり「何でそんな残酷な殺し方をする」と大声でまくし立てます。
私は始め彼女が何を言っているのか理解できなくてキョトンとしていましたが、彼女の怒りは収まりません。
彼女は「私が鶏を苦しめて殺した」と怒っているようです。「鶏の肉を食べるにも、鶏の殺し方がある。鶏が苦しまないように殺すべきだ」とのことです。
私は、美的で鶏の苦しみが少ない方法で「鶏を殺している」と自分で思っていましたので「じゃ、君ならどの様な方法で鶏を殺す」と逆に尋ねましたら、彼女曰く「頭を大きなハンマーで殴り、苦しまないように一瞬で殺してやる」とのことでした。
  鶏を1羽食べるにしても、人それぞれ、宗教により殺し方、食べ方に違いがあります。「何を大切にするか」人それぞれ違う中で、私は「いただきます」の気持を忘れないで行きたいと思います。