マラウイ旅行 (12)リウォンデ・サファリ

 対岸のホテルにつき、今日の宿泊のコテージに荷物を運び込み、ひと休憩です。
 雑木林の中に作られたコテージの周りは、蛾や蚊等の進入防止のために小さな目の網で囲まれていて、屋根はテントのような素材で覆われています。
 部屋はダブルベットが置かれた8畳ほどの寝室とシャワー室です。各コテージに発電機が付いていて、電気の心配もありません。
 マラウイの電気の普及率は5−10%ほどと言われています。私はマラウイについてからホテルでの宿泊を繰り返していて、日常の生活に不便も感じず、ほぼ日本と同じような生活を送っています。これが私のアフリカ旅行です。
 リスがコテージの屋根の上を走り、小さな猿が私の40−50cmまで近寄り、目の前でイボイノシシが家族で遊んでいます。そして沢山の小鳥たち。
 雑木の木陰の中、隣のコテージの白人が、上半身裸で外の椅子に腰掛けて本を読んでいます。
 私もそれにならい、外の椅子に腰掛け本を読み始めます。
 沢山の小さな虫が、私の身体にまといつきます。初めは「ここはアフリカ、大自然の中」と自分に言い聞かせて本を読んでいましたが、顔に飛び込む小さな虫や蛾が気になり、30分ほどで外の読書からは退散して、部屋に逃げ込みました。
 
夕方からガイドと運転手付きで、オープントラックで3時間ほどのサファリ観光に出かけました。
 ブッシュの中でゆったりと木の芽や草を食べているアフリカ象、素早く動き回るインパラ、群れでかたまり、こちらを「じっー」と見ているシマウマ等の草食動物を中心にトラックでまわって観光するコースです。
 今は乾季、泥道にタイヤを取られることもなく、私達の車は順調にサファリ内を走ります。しかし広大な敷地で観光時間にも限りがあり、ガイドは「犀もいる」と言っていましたが、敷地は広く犀に出会うことは出来ませんでした。
 湖畔で暮れ行く夕日を見ながらビールを飲んで、南十字星に感動して、河の中にポッカリ浮かぶカバの背中に呼びかけて、夕暮れの中、ホテルに帰りました。
 湖畔でのビール1本が付いて20ドルの観光コースでした。
 ホテルに戻り、ランプの光の中での夕食です。
 漆黒の闇の中、優しく暖かみのあるランプの光が揺れ、ここはホモ・サピエンスの祖国アフリカの大地です。
 映像環境は最高なのですが、現実の世界は、身体中に蚊除けのスプレーを吹き付けて、ランプに飛び込む蛾や小さな虫が食事のお皿に入り込まないように気配りして、暗く判別しにくい食材に神経を集中しての夕食です。
 勿論、そんな日本人的なひ弱な神経も酒が入るまでですが。酒を飲み、酒に飲まれて全ては「ケセラセラ」です。
 コテージでのダブルベットでの息子との睡眠は初めての経験で、寝入りの時はちょっとよそよそしく気になりましたが、その後は旅の疲れもあり、爆睡しました。
私達が宿泊したコテージ

椅子まで遊びに来た猿

私の2−3mの近くで遊ぶイボイノシシ

ホテルの食堂