(5)ヨハネスブルグ空港からリロングウェ空港2

「フーッ」、またまた機内食の時間です。
 今回の機内食は朝食なのか、昼食なのか分からなくなるほど、乗り換える飛行機でそれぞれ食事が出されます。
 昨日から殆ど動かず、食って飲んで、食って飲んでの繰り返しです。鶏のブロイラーになった気分です。それでも出された食事は食べてしまう自分がちょっと恐ろしくなります。
 出された「チキン・アンド・ライス 」の蓋を良く見ますと、製造年月日は2日前になっています。鶏肉は比較的足が速い(腐りやすい)食べ物ですが。
 周りを見渡しますが、多くの乗客はそんなことにはお構いなく機内食を食べ始めています。
 何となく「これもアフリカか」と勝手に納得して、私はまた食べ始めました。
 ビールを飲み、機内食を食べ終え、飛行機はマラウイ上空に入ったようです。
 暫くして飛行機は降下を始め雲の下に出ますと、赤土に覆われたマラウイの大地がはっきり見えてきました。
 揺れを繰り返し、飛行機は降下して行きます。本当に荒っぽい操縦です、睡眠不足とビールの飲み過ぎの私は乗り物酔いをしてしまいました。
 首都リロングエ郊外と思われる上空、機下には赤土の中にキラキラ光る沢山の家が見えてきました。
 後ほど分かったことですが、マラウイの家の多くは土塀か煉瓦で周りを作り、家の上の屋根は茅で葺いています。しかし最近、少々豊かになった人達が屋根を厚いトタン屋根に変えるのが流行のようです。太陽の光がトタン屋根に反射して、キラキラ光っていたようです。
 肉眼で道を歩く痩せた牛と子供の姿が見えるほどに飛行機も降下して、そろそろリロングウェ空港です。