(4)ヨハネスブルグ空港からリロングウェ空港

 日本を出てから機中での旅が丸1日も過ぎ、睡眠不足と狭い座席に座ったままの時間が長かったためか、身体の節々が少々痛みます。「後、もう少しの辛抱」と自分に言い聞かせます。
 10時、次は最終目的地リロングウェ空港です。
 春の日差しで少し暖かくなったヨハネスブルグ空港内をバスで移動して、マラウイ行の飛行機に乗り込みます。
 今回のマラウイ旅行を楽しむために、市内の図書館から本を借りて事前にアフリカやマラウイについて調べていた私の頭の中には、マラウイの貧しさがいっぱい詰まっていて「南アフリカからマラウイへの飛行機は、5−60人乗りのプロペラ機かな?」と勝手に想像していました。
 乗り込んだ飛行機はエアーバス社の176人乗りのジェット機です。結構多くの人達が、南アフリカマラウイ間を行き来しています。
 ヨハネスブルグ空港からリロングウェ空港(マラウイの首都です)迄は約2時間半の飛行時間です。羽田から那覇空港ほどの距離です。
機内はマラウイに帰るのか、これから行くのかは分かりませんが、重そうな真冬の服装の多くの黒人達でほぼ満席です。私達日本人は、桜か、ツツジが咲く春の服装です。どうもこちらの人達は、寒さには弱く、苦手のようです。
 私達エコノミークラスの客室乗務員は髪の毛は少々後退し、丸太のような太い腕に入れ墨を入れ、元プロレスラーかと思われるほど体格の良い白人男性2人です。
 私の席から見える、殆ど空席のビジネスクラスの客室乗務員は、黒人の可愛い女性と、ベストを着た品のある白人男性です。
 飛行機は滑走路のぎりぎりまでテイク・オフせず、その後一気に急上昇。
 私達を「ひやー」とさせる、荒っぽい操縦です。
所々に農業用と思われるため池と、広々した農地が点在するヨハネスブルグ郊外の農村地帯を機下に眺め、飛行機は雲の上に出て安定飛行に入り、機内での飲み物サービスの時間です。
 そこで出された南アフリカのビール「キャスル・ゴールドビール」は美味しく、私はプロレスラーのような客室乗務員に「ハイネッケンより、日本のビールよりキャッスルは美味しい」と訴え、計3本のビールを機内で飲み、眠れなかった頭と身体にビールの酔いで慰安の時間を与えました。
 周りの景観に配慮した、携帯電話の電波塔。ヨハネスブルグで  日本のドコモも少し考えたら?

アフリカのカラス