(1)成田発香港行

2年前に「ジャカランタの花を見たい」(南半球の桜とも言われ、春を告げる紫の美しい花です。サッカーが強く、ボサノバ歌手の小野リサの生まれた国、ブラジルの国花です)と「息子に会う」を目的に、アフリカのマラウイ共和国に2週間ほど旅行に行ってきました。
 マラウイ共和国タンザニアモザンビークザンビアなどに囲まれた、アフリカの南東部に位置する小さな内陸国です。九州と北海道をたしたほどの面積の中に茨城県より大きなマラウイ湖があります。
 こんなに大きな湖がありながら農業用灌漑設備が整備されていないため、農家は天水に頼る農業を行っていて、毎年のように干ばつに遭い、食料飢饉の問題を抱え込む国でもあります。
 人口は1100万人とも1200万人とも言われ、正確には分からないようです。世界の最貧国(国連加盟国の中で下から10番目までを言うようです)に数えられ、エイズ、乳幼児死亡率などのデーターでは悪い方から世界の3本指に入るとも言われている貧しい国ですが、幸いにも(?)地下資源も殆ど発見されないために資源争奪戦争も起きず、国民は穏和で政治は安定しています。

 10月6日。夕方の成田空港は多くの飛行機の離着陸で、都電のラッシュアワー時を思い起こさせるような混雑です。
 私達の乗った全日空911便香港行は、離発着の混雑のため定刻より10分ほど遅れて18時55分に成田空港を飛び立ちました。
 暗くなった秋の夜空、機下に東京の夜景を眺めながらの旅立ちでした。
 現地時間22時40分香港空港着。
 全日空機の到着は香港空港の端の方で、私達は添乗員にせかされながら約800mほど空港内を小走りして、乗り換えの南アフリカ航空のカウンターに到着。
 新しい香港国際空港は大きく、至る所に警備員が立ち並び整然と管理されており、騒然とした中にちょっとイギリスの香りを漂わせた昔の空港の面影は払拭され(約30年前、1回限りの私の香港旅行の思い出と比べて出すが)、「香港は中国に返還されたんだ」と改めて感じさせる空港に変わっていました。
「ジャガランダ・シティー」と呼ばれる南アフリカの首都プレトリア