にわとり屋が教える良い卵の選び方(2)

 2・特売されている卵
 卵はスーパーの特売品として人気があります。たまご屋としては複雑な気持ちです。 
 「たまご10個入り88円」などと言うスーパーのチラシを見ますと、このような特売の陰で赤字を出して出荷している養鶏家がいると思いますと、心が痛みます。 
 穀物バイオエタノール化で飼料の値段はつい1−2年前の2倍ほどになっています。それに追い打ちをかけるように燃料高に卵パックなどの資材の高騰、全てイラクとの戦争を起こしてガソリンの値段を上げてしまったブッシュが悪いんです。(笑)
 雛の値段も上がり、餌、資材の値段の高騰は停まることを知らない厳しい昨今の状況で「たまご10個入り88円」で採算がとれる養鶏場は日本中を探してもないと思います。
 スーパーでの販売価格が88円の倍の176円になっても、赤字からの脱却が厳しいのが今日の養鶏場の現実です。みんなで借金を増やして我慢比べをしています。
 では、なぜ「たまご10個入り88円」と言うようなスーパーのチラシが出回るのでしょうか?
 私に考えられるのは以下の三点です。
(1)養鶏場は平日に少し高く卵をスーパーに売って貰い(仕入値を高くして貰う)、月に1−2回の特売日は赤字で卵を提供する。赤玉などの「特殊卵」に価格をのせる方法もあります。
(2)養鶏場と組まないで、スーパーが赤字を被って卵の安売りをする。 
(3)このタイプは少なくなりましたが、売れなく倉庫に残っていた卵が安くスーパーに流れてくる
 以上の3点が考えられます。基本的な品質は「普通の卵」と同じと考えて良いと思います。

 3.特殊卵
特殊卵とは、餌に合成ビタミンや海草粉末、ニンニクの絞り粕などを添加して、普通の卵に比べてビタミンやヨードなどの数値を高めた卵や、私達のような平飼い有精卵など卵の総称です。全国に千数百種類の特殊卵が販売されていると言われています。
 私の所のような小さな養鶏場は、その数にもカウントされていません。
 鶏は素直な生き物で、食べた餌の栄養価が卵に移行しやすいです。だから鶏に食べさせる餌は大切なのです。鶏が必要とする餌の配合の基本を大切にしないで(要するに、養鶏家の利益を考えた鶏の餌が多いです)、『完全配合飼料』をそのままとして、小手先の合成ビタミンや海草粉末の添加で「特殊卵」などといかにも付加価値を高めたかのように誤魔化しているのが現状です。
 添加した合成ビタミンや海草粉末が卵に移行して、ビタミン強化卵やヨード卵が出来ます。卵1個の価格にして、せいぜい1−2円の餌代のアップでこのような特殊卵を作り出せます。「普通の卵」との価格差は、綺麗な入れ物の値段、養鶏場の利益の拡大、スーパーなどの販売店の利益の拡大に消えていきます。
 勿論、真面目に鶏の飼い方から、餌の配合まで改善している養鶏場もあると思います。
 それでは、正しい特殊卵とまがい物の特殊卵?の見分け方です。
(1)特殊卵を購入しましたら、生卵のまま皿に卵を割ってみます
 今回は黄身の盛り上がりや、白身の盛り上がり、黄身が箸でもてるなどは忘れてください。上記のことは飼い方にもよりますが、鶏の年齢にも影響されますので、余り重きを置くと卵の見分けに間違いを起こします。
(2)黄身の色がオレンジ色なら非常に高い確率で『完全配合飼料』を使っています。
 そして同じように高い確率で、ウインドレス鶏舎でケージに鶏を閉じこめて飼っていると思われます。
 『完全配合飼料』には肉骨粉が使われていて(鶏の共食いです)、その肉骨粉の臭いの分子が卵の黄身の脂肪分子に取り込まれるために、黄身の香りををかぎますと「臭い」香りがします。
 その黄身を割り箸などに付けてなめてみますと、舌に違和感があります。
 ゆで卵にしても味の違いが分かると思います。
 それらの卵の香りも味も分からない方(要するに気にならない方)は、信用できる人の卵を購入するか(ネット販売は玉石混淆です、一定の手数料を払ってもネット販売できる養鶏場は大手の企業養鶏と考えた方が無難です)、お金がもったいないので普通の卵で良いかと思います。
 参考に、ビタミンやヨードを身体に取り入れたいなら、卵から間接的に摂取するよりも合成ビタミンや海藻を食べた方が効率的で安いと思います。
 「たかが卵、されど卵」。養鶏場の規模拡大は進み、殆どの鶏はウインドレス鶏舎でケージ入れられています。でも、小羽数で真面目に鶏を飼っている養鶏家も沢山います。
 その様な養鶏家から卵を購入してください。

にわとり屋が教える良い卵の選び方(2)

 2・特売されている卵
 卵はスーパーの特売品として人気があります。たまご屋としては複雑な気持ちです。 
 「たまご10個入り88円」などと言うスーパーのチラシを見ますと、このような特売の陰で赤字を出して出荷している養鶏家がいると思いますと、心が痛みます。 
 穀物バイオエタノール化で飼料の値段はつい1−2年前の2倍ほどになっています。それに追い打ちをかけるように燃料高に卵パックなどの資材の高騰、全てイラクとの戦争を起こしてガソリンの値段を上げてしまったブッシュが悪いんです。(笑)
 雛の値段も上がり、餌、資材の値段の高騰は停まることを知らない厳しい昨今の状況で「たまご10個入り88円」で採算がとれる養鶏場は日本中を探してもないと思います。
 スーパーでの販売価格が88円の倍の176円になっても、赤字からの脱却が厳しいのが今日の養鶏場の現実です。みんなで借金を増やして我慢比べをしています。
 では、なぜ「たまご10個入り88円」と言うようなスーパーのチラシが出回るのでしょうか?
 私に考えられるのは以下の三点です。
(1)養鶏場は平日に少し高く卵をスーパーに売って貰い(仕入値を高くして貰う)、月に1−2回の特売日は赤字で卵を提供する。赤玉などの「特殊卵」に価格をのせる方法もあります。
(2)養鶏場と組まないで、スーパーが赤字を被って卵の安売りをする。 
(3)このタイプは少なくなりましたが、売れなく倉庫に残っていた卵が安くスーパーに流れてくる
 以上の3点が考えられます。基本的な品質は「普通の卵」と同じと考えて良いと思います。

 3.特殊卵
特殊卵とは、餌に合成ビタミンや海草粉末、ニンニクの絞り粕などを添加して、普通の卵に比べてビタミンやヨードなどの数値を高めた卵や、私達のような平飼い有精卵など卵の総称です。全国に千数百種類の特殊卵が販売されていると言われています。
 私の所のような小さな養鶏場は、その数にもカウントされていません。
 鶏は素直な生き物で、食べた餌の栄養価が卵に移行しやすいです。だから鶏に食べさせる餌は大切なのです。鶏が必要とする餌の配合の基本を大切にしないで(要するに、養鶏家の利益を考えた鶏の餌が多いです)、『完全配合飼料』をそのままとして、小手先の合成ビタミンや海草粉末の添加で「特殊卵」などといかにも付加価値を高めたかのように誤魔化しているのが現状です。
 添加した合成ビタミンや海草粉末が卵に移行して、ビタミン強化卵やヨード卵が出来ます。卵1個の価格にして、せいぜい1−2円の餌代のアップでこのような特殊卵を作り出せます。「普通の卵」との価格差は、綺麗な入れ物の値段、養鶏場の利益の拡大、スーパーなどの販売店の利益の拡大に消えていきます。
 勿論、真面目に鶏の飼い方から、餌の配合まで改善している養鶏場もあると思います。
 それでは、正しい特殊卵とまがい物の特殊卵?の見分け方です。
(1)特殊卵を購入しましたら、生卵のまま皿に卵を割ってみます
 今回は黄身の盛り上がりや、白身の盛り上がり、黄身が箸でもてるなどは忘れてください。上記のことは飼い方にもよりますが、鶏の年齢にも影響されますので、余り重きを置くと卵の見分けに間違いを起こします。
(2)黄身の色がオレンジ色なら非常に高い確率で『完全配合飼料』を使っています。
 そして同じように高い確率で、ウインドレス鶏舎でケージに鶏を閉じこめて飼っていると思われます。
 『完全配合飼料』には肉骨粉が使われていて(鶏の共食いです)、その肉骨粉の臭いの分子が卵の黄身の脂肪分子に取り込まれるために、黄身の香りををかぎますと「臭い」香りがします。
 その黄身を割り箸などに付けてなめてみますと、舌に違和感があります。
 ゆで卵にしても味の違いが分かると思います。
 それらの卵の香りも味も分からない方(要するに気にならない方)は、信用できる人の卵を購入するか(ネット販売は玉石混淆です、一定の手数料を払ってもネット販売できる養鶏場は大手の企業養鶏と考えた方が無難です)、お金がもったいないので普通の卵で良いかと思います。
 参考に、ビタミンやヨードを身体に取り入れたいなら、卵から間接的に摂取するよりも合成ビタミンや海藻を食べた方が効率的で安いと思います。
 「たかが卵、されど卵」。養鶏場の規模拡大は進み、殆どの鶏はウインドレス鶏舎でケージ入れられています。でも、小羽数で真面目に鶏を飼っている養鶏家も沢山います。
 その様な養鶏家から卵を購入してください。