ヒステリー

 先週の木曜日は川越の帯津病院へ、週末の土、日は岳父の三年祭で所沢に行って来ました。今週は月曜日から昨日まで来客、そして火曜日は雛達が来ました。漢方の生薬が効いているのか、私の体調は回復に向かい、鶏も元気で特に問題のない毎日ですが、心は何となく便秘状態です。
 昨年から新聞紙面を賑わせていた「食品偽装問題」が(この問題も無くなったとは思えません)、今年の毒入り餃子事件以降「毒入り食品」へ話題が変わったものの、相も変わらず、食べ物の不安、恐怖が新聞やテレビで煽られ、増幅しています。
毒入り餃子、毒入り冷凍インゲン、メラミン入り牛乳などの直接人体、生命にまで影響を与える毒入り食品は速やかに流通から隔離して廃棄するべきです。そして関係者は厳罰に処されることを期待します。
 しかし、今回の伊藤ハムの「シアン入りのハム、ソーセージ」の問題は少し心に引っかかります。食品にシアンが入り、その後の遅れた対応については伊藤ハムは社会的に批判されて当然だと思います。「食品偽装問題」のときも思ったことですが、人体に影響がない食品を2百数十万袋も廃棄しなければならないのでしょうか?数千頭の豚の命です。
 確かに「シアン入りのハム、ソーセージ」は売れないと思います、貧しい国に援助としても送れません、無料で配布したら多くの人達が食べると思いますが(私も食べます)、他社の販売に影響を与え、「シアン入りのハム、ソーセージ」を配布した伊藤ハムと言う嬉しくない名が後々まで残りそうです。廃棄処分が無難な方法だと思いますが、食べ物(生き物の命)が大量に廃棄されることにいらだちが残ります。
 私達が食べると言うことは、他の命を頂いていることだと思います。本来食べ物にあるべきでない化学物質などによる危険はできるだけ排除するべきです。しかし私達は他の命をいただくことへの感謝、畏怖、他の命を自分の身体に取り込むことによる危険は覚悟するべきだと思います。絶対の安全なんて幻想です。
 食べ物に対する安全が異常に求められ、集団ヒステリー状態では?と思えるこの頃です。
雛の雌
雛の雄