「地球緑化機構」さんと 「環境問題」さんへ

「自然の千倍の速度で種の絶滅が起きており」ですが、まず「絶滅」について言葉の定義から進めます。「絶滅」とは地球上に存在しなくなることです。地域的「絶滅」は「絶滅」ではありません。種の絶滅は「起きていない」から「数万倍の早さで進んでいる」という意見があります。新種も発見されています。
自然の種の絶滅のスピードが学者間で異論がある現在(気候、時代により変わる)、私自身、確実に人間による種の絶滅は起きていると思いますが(このことは太古から有り、その速度が早まっているという意味です。現代の人間のエネルギーの過大な消費と、人口圧によると思います)「自然の千倍の速度で種の絶滅が起きており」と言う確かなデーターには私は出会っていません。勿論、私の勉強不足かも知れませんが。
「地球緑化機構」さんが言われる「太陽電池も10億軒の家の屋根につけます」ですが、太陽電池の平均的寿命は約20年程かと思います。毎年五千万軒から「太陽電池ゴミ」がでます。10億軒(一軒5m*10mの太陽電池と考えて)での発電は現代の原子力発電(全発電の16−7%)程かと考えられます。ネットで正確な数字を調べれば良いのでしょうが、その様な時間も、気力もありませんので、私のうろ覚えの記憶と、余り正確とは言えない計算で出しています。間違っていたらすみません。
原子力発電の代わりになる 」と言えば聞こえは良いのですが、このような自然発電は安定感に欠けますので、バックアップ電力を常時準備が必要です。また、配線などの新たなインフラも必要です。それらにかかるエネルギーや資源を考えますと、現在の太陽電池は効率の良い発電とは言いにくいと思います。勿論、電力のインフラが遅れているアフリカなどでは効果が大だとは思います。
「電気自動車10億台」ですが、私のささやかな知識では、現在の電気自動車の技術では馬力、走行距離、価格、新たなインフラ等に問題があります。当たり前ですが、電気自動車も電気を使います。自動車を使う6−7億人と、約10億とも言われる飢えている人達との「資源の平等な分配」をまず先に考えるべきです。
飛行機による「地球緑化」に関しても同じ事が言えると思います。「何故、木々が失われて砂漠化しているか?」です。気候変動と人口圧が大きな問題だと考えられます。
 サハラ以南のアフリカやインドなどで起きている、人口圧による砂漠化について考えてみます。そこに住む人達の安定した生活を保障しない限り、砂漠化は止まらないと思います。太陽電池も良いですが、現代の技術では基本的には石油と石炭のエネルギーの分配です。このことが正しく行われない限り「地球緑化」は難しいと思われます。「地球緑化」運動を否定するものではありません。先進諸国が「資源の平等な分配」をしない限り、「地球緑化」は難しいと言うのが私の意見です。
「環境問題」さんへ
「地球の適正人口。生態学者によると、持続可能な地球人口は20億人未満と予測されている」ですが、私は地球の適正人口という言葉は余り好きではありません。
 十億少々の先進諸国の人達が、世界の半分ほどのエネルギーを使っています。そこから逆算しますと、世界の人口は20億人ほどになります。しかしこれでは持続可能とは言えません。
 「日本人は江戸時代の約1万倍のエネルギーを使用している」「地球がためた太陽からの贈り物(石炭や石油)の100万年分を1年間で使っている」、どの様に計算したか分かりませんが、上記のような意見もあります。「少なくともこの地球の環境や資源を持続可能(現在考えられる科学で、数世紀は維持する)には、地球の資源(石炭や石油)の使用スピードを今の1割ほどにしなければならない」と言う意見もあります。そうなりますと、貴方の言われる地球の適正人口は2億人以下という計算になります。
 しかし、この地球に現在65億人以上の人々が住んでいます。この人口爆発は、20世紀の科学と医学の進歩がもたらしたものだと思われます。19世紀まででしたら、私は「間引きされているか、今のアフリカの子供のように5歳まで生きられなかった」可能性があります。20世紀の科学について、現在でも賛否があるかと思いますが、パンドラの箱は開けられたのです。「大虐殺、戦争」等と暗く考えるより、今私が出来る所で次の世代に良い地球を残したいと思っています。