中国食品と六本木ヒルズ

 「毒」「偽」と日本で報道される中国の食品事情をニュースで見ていますと、ライブドアー、村上ファンド、介護のコムスンの親会社グットウイル・グループ等が入居している「勝ち組の城、六本木ヒルズ」を思い出します。私にはその両者に共通しているのは「商いの心」の欠如のように思われます。
 商いの語源は近隣の百姓達が収穫物を持ち集まり交換する市場が、収穫の秋に多く行われたことから「秋なう(あきなう)」となり、その変化から「商い(あきない)」になったと言う説があります。
 この語源のように商いは百姓の生業(なりわい)の一部として始まり、部落(ムラ)内での信用を基盤として初めて成り立つ仕事のようです。知った人達の間での商いは、粗悪品を押しつけることも、暴利を貪ることも出来なく、自分だけの利益を求めることも嫌われ排除されます。「人と共に生きる」が商いの基本理念のようです。日々、商い、飽きないです。
 その様な「商いの心」を踏みにじり、逸脱している事が「中国食品と六本木ヒルズ」の共通点のように思えます。
 「毒」「偽」と騒がれている(中国食品の一部です)中国食品問題の本質に「金儲けして何が悪い」と言う拝金的思考が見えてきます。「人の心はお金で買える」「金儲け、悪いことですか」と言い放っていた六本木ヒルズの人達と、物を変え、場所を変えていますが心の貧弱さはそっくりです。
 そして「ばれなきゃ何やったっていい」と人を騙し、け落とし、お金を求めて餓鬼の様に金儲けに猛進したのも似ているように思えます。