(3)イノシシ

 10年程前、我が家の庭でイノシシと遭遇したことがあります。その頃は「イノシシ発見」の報告が多数市に寄せられたらしく、猟銃会が我が家の近くでイノシシ駆除を二日間に渡り行い、その後はイノシシを見ることはありません。
 この近くの田畑でイノシシの被害は聞かれませんが、ここから少し北の山の方に入りますと、毎年のようにイノシシによる農作物の被害が出ています。農村の人口が減り、里山が荒れ、ドングリなどのイノシシの餌が少なくなり、人家近くまで出てくるようです。
 伊豆で20年程前から無農薬、無化学肥料で柑橘類を作っている友人がいます。彼の果樹園はイノシシによる柑橘の食害が酷く毎年イノシシとの闘いとなり、彼は「くくりワナ」でイノシシを捕まえています。昨年はイノシシ15頭と鹿10頭を捕獲解体して、近くの人達や、友人(私もお裾分けに預かりました)に振る舞い、肉を食べています。『招かざる客』イノシシを自分の手で捕まえ、イノシシの生命すべてを味わう友人の生活に、農家の強さと厳しさを感じます。
 しかし「くくりワナ」も鳥獣保護法により、ワナの大きさが規制されるようです。
新しい規制のワナの大きさは、間違って熊が掛からないようにと小さくなります。今度の規制の大きさはイノシシの足でも入りにくい程小さく、イノシシを捕まえにくくなるようです。農村は疲弊、過疎化が進み、イノシシは毎年増えて各地で農作物に被害が出ています。イノシシも、熊も、農作物も守れる方法は「里山の復興」なのでしょうが、若い人達が都会に出て疲弊している農村では「言うは易く行うは難し」です。定年を迎えた都会のサラリーマンによる「里山復興隊」が待ち望まれます。「定年帰農」「田舎暮らし」などと言う言葉に踊るのではなく、地道なところから街と農村が関わり、助け合うことが出来たら嬉しいです。
 話は変わりますが、テレビを見ていたらアメリカで11歳の少年が477kgのイノシシを銃で射止めたと言っていました。テレビの映像にも映りましたが、射止めたイノシシの大きさは体長は2メートル80センチ、体重477kgです。牙(きば)の長さは約13センチもあったそうです。宮崎駿作品の「もののけ姫」に出てきた、大きなイノシシのオッコト主を思い出される巨大さです。
 皆様に質問です、日本とアメリカではイノシシの種類が違うのでしょうか?
 それとも食べさせる(食べる)餌に違いがあるからでしょうか?
それとも国民の身体の作の違いが、イノシシの大きさの違いとして出ているのでしょうか?説明できる方ご一報を。