燻製作りと私の近況2

 だいたい豚肉はロース肉600gを基本としています。ハムの出来上がりはだいたい500gほどになります。
今回はちゃんと重量を量って、ハムを作ってみようと「まじめなハム作り」に挑戦してみました。
アメリカのロース豚肉を5611g購入しました。9等分された豚肉に、塩90gと砂糖10gを混ぜて肉によくすり込み、ピチットでくるみ冷蔵庫で1週間寝かせて、塩が肉全体に染みこむようにします。
 1週間後、肉の外側の塩分を「サッ」と洗い流して、凧糸で縛ります。使った凧糸の重量は約15g。豚肉5611g+塩と砂糖100g+凧糸の重量15gで5726gになります。ピチットシートをはずした豚肉の重量は5187gでした。豚肉の水分539gが取り除かれ、購入時の約9割ほどの重量になりました。
 凧糸で縛った豚肉にガーリックと胡椒合計で10gをかけ、味の調整をします。アメリカ豚肉自体に臭みがあり、ガーリックは必需品です。
   ピチットシートにくるんで冷蔵庫で1週間寝かせた豚肉。
[]   風糸で縛り風乾燥前の豚肉。
   風乾燥中の豚肉

 話の道がそれますが、この頃特に豚肉、鶏肉、玉子(ほとんど購入して食べませんが)の生臭い臭いが気になります。
 豚と鶏の餌には肉骨粉が動物性蛋白として混ぜられています。良い言い方をしますと「廃棄される豚の内臓と、鶏の内臓の再利用して、エコな地球環境を」でしょうか。
 肉骨粉はだいたい豚4に鶏6の重量割合でできあがっているようです。悪い言い方なら「えさ代をケチり神をも恐れぬ共食いをさせている」です、私は本心で最低な行いと思います。真に地球環境を考えるなら、電力を大量に使うウインドレス鶏舎、鶏にストレスを与え、鶏の死亡率を高めるケージ飼い養鶏を改める方が良いと思います。
 廃棄される豚や鶏の内臓はあまり丁寧な扱いは受けません。肉処理工場ではこれらの内臓は「廃棄」される物です。処理場である程度腐敗が進みますが、しかし乾燥消毒されるので病原菌の心配はありません。しかし腐敗臭が内臓肉に取り込まれ(残り)、その臭いが乾燥により強烈になり、その臭い肉骨粉の臭いが豚や鶏、玉子の黄身などの油部分に移行するようです。
 だからこの頃の豚肉も、鶏肉も、玉子の黄身も生臭く感じられます。
 そして昨今の「玉子かけご飯の流行」、私には黄身の臭いが気にならないのか不思議です。
 玉子かけご飯には「この醤油」などと、玉子かけご飯のうんちくが流行っているようですが、臭い玉子で玉子かけご飯を食べたら早朝から不快な気持ちになると思います。
 ネットなどではあまりそのような(玉子の黄身の臭い)議論は見ません。基本的に玉子の味がわからない人が多いのかもしれません。まず玉子を選びましょう。
 すべての配合飼料には肉骨粉が入っています。ですから配合飼料の使わない鶏の玉子をお勧めします。
 私が知る限りでは、ネットで売られている9割ほどは配合飼料を使った「普通の玉子」です。入れ物と宣伝で値段を高くして、値段が高いと品質が良いものだと消費者に錯覚をさせて販売しているようです。
 前にも書きましたが、ヨード、ビタミン強化等をうたい文句にしている玉子は、通常の玉子生産と比べて餌の経費は玉子1個あたり1円もアップしていないはずです。入れ物と宣伝にかける経費の方が何倍も高いはずです。そして玉子が売れたら利益が何倍も多くなるようです。消費者は踊らされています。
 残りの1割ほどは農場を見てみないとわかりませんが、まじめに取り組んでいるように思えます。美味しいものを食べたいなら消費者も賢い努力が必要です。
話の逸れついでに「臭い」と言えば、何回か「プロシュット・クルード」(燻製しない生ハム、熱をかけない)ピチットシートを使い作りました。
 だいたい3割ほど肉の水分を抜き、3−6ヶ月ほど寝かして食べたのですが、アメリカ豚肉で作った私のプロシュット・クルードは「臭かった」です。
イタリアの方々ごめんなさい。
それから『日本人だけが知らない「食用卵」のアブない実態』興味ある方はご覧ください。一寸不正確かなと思われる記述がありますが、おおむね肯定できる記載です。http://gendai.ismedia.jp/articles/-/54355