ムラの農地は誰が耕す(私案)

 『豚もおだてりゃ木に登る』とムラの農地は誰が耕すの続編を書いてしまいました。(笑い)
 「ムラの農地は誰が耕す、ムラの農地は誰が耕す」と呪文を唱えても、天に向かって叫んでも、誰も農地を耕してはくれません。
 私の夏の妄想ですが「ムラの農地は誰が耕す」の私案1です。
農協や企業、土建業のための農業補助金を農家のために組み直します。農地の保全と税収のために農地の転売益(約年間で1兆5千億ほどと言われます)に重税をかける。農業者が少なくなった今日、それに比例させて農業で食べている役人のリストラを進める。  上記3点で約3兆円ほどの資金を捻出して、約200万人ほどの新しい雇用を『中山間地』に産み出し(200万人*150万円)、日本の『中山間地』の農業、農地の保全に努めます。その産み出された200万人は『中山間地』で環境に優しい農業を生業として生活することを求められます。
 収入は、国からの生活補助金150万円と、農業収入(50万円ー300万円。各自の能力、頑張り、就農地により差が出ると思います)の合計が収入となり、安定的な『中山間地』での生活が保障されます。年に1回ほど就農地の保全状態の確認が国により行われ、保全状態の悪い人は生活補助金がカットされます。御上に「ああせい、こうせい」と言われるのが嫌いな人は、はじめから生活補助金を辞退できます。
 この案の利点は日本の『中山間地』の過疎化に歯止めがかかり、農地・自然の保全が進み、食糧自給率の改善にもつながり、都会の人達も共有する「水、空気」の浄化が進みます。200万人の雇用促進と、都会の過密化の緩和も期待できます。

私案1のような妄想を抱いていても、既得権益者の強いガードの前では話は前に進みません。ムラが崩壊する方が早く確実です。
それで現実的な「ムラの農地は誰が耕す」の私案2です。
ムラが病み、疲れて崩壊寸前とは言え、ムラにはムラのことを思い、ムラを立て直そうと思っている人達が多く住んでいます。この人達もムラの雑役や日常生活に追われて日々を過ごしていて「ムラの現実に」戸惑い、憂いています。
このようにムラのことを思う人達の力を合わせて、ムラの農地を耕す方法も一つかと思います。しかし、ムラのすべての農地を耕すのは現実的ではありません。取捨選択しなければなりません。ムラの人達がより心地よく生活するためにどの農地を耕し、どの農地を自然に帰すかが問題です。所有権と各自のエゴがぶつかり合います。
 草ぼうぼうの農地でも「個人資産」と考えるのが今のムラ人の現実です。
 
 私案1,2より現実的な「ムラの農地は誰が耕す」の私案3です。
 近い将来、きっと、確実に農地を開墾する時がこの国に来ると思います。開墾しなければ食べていけない時が来ると思います。そのときまでムラの農地が荒れるに任せておきます。背に腹は変えらぬです、人間食うためには耕します。多くの不幸や悲惨な事件があちこちで見受けられると思いますが、そこまで行かないと気がつかないと思います。そして、これが一番実現されそうです。